6384

2011_0406knutenki0002.jpg
2011_0406knutenki0001.jpg
以下の解説は、6384を貸し出してくださったK山さんによるものです。

ステレオサウンド社の『管球王国』第5巻誌に是枝重治さんが発表した
6384PP モノラルパワーアンプの制作をベース。
出力球の6384は、航空機のレーダ画像表示装置の掃引回路の
出力管の6AR6の高信頼性管。
初段は6EJ7をP-K分割には、12B4Aです。
発表された回路からの変更点は、6DW4整流管を使用しない
で、東一のフィルムコン+第二世代出川電源を搭載、電源トランス
は漆含浸仕様のRコアタイプを特注、OPTはコンラッドジョンソ
ンMV75(6CA7PP)から失敬したトライアッド、6384
のソケットはスイス、シューター製。MT管用のソケットと電流計
はウエスタン。ヒューズホルダーは米リトルと行った内容です。
出川電源を聴いたことのないかたは、ぜひ聴いたみてください。
出力は片ch18Wです。メトロゴンの能率の良さには十分だと思いました。」
2011_0406knutenki0012.jpg
プリアンプは、6384とMC30ともにC20を使用しています。
2011_0406knutenki0017.jpg
さて、感想はー。
K山さんがいるときに、いつもの試聴盤「アートペッパー/ミーツザリズムセクション」を一緒に聴きました。
まずサックスが、クッキリはっきり出てくる解像度に驚きました。
ベースとドラムがキレイすぎて、CDかと思うほど。輪郭がハッキリすると
こういうふうに感じるものなのですね。
一方、マッキントッシュMC30は、分厚い。ドラムのベードラがリアルで、ベースも
強弱がでていて、とにかく生々しい。好みの分かれるところと思いますが、
あえて、‘‘JAZZ’’を感じたのはMC30でした。

後日、聴き親しんでいる「デュークピアソン/ファントム」を
閉店近くの遅い時間から聴きました。
6384は、圧倒的に音数が多いこのアルバムを、しっかりとどの音も拾い上げて
くれる。ポテトバルデスのパーカッションと、ピアノの粒たちがいいです。
音数が多いと、面目躍如の感アリ。

MC30は、ポテトバルデスのパーカッション、とくに``ギロ’’の音を中心に
鋭く表現してきます。そしてピアノではなく、ボビーハッチャーソンの
ヴァイヴのメリハリをつけてきます。あきらかにこのアルバム「ファントム」は
デュークピアソンが主役じゃなく、ポテトバルデスとボビーハッチャーソンだ!
と言っているような音。唸りました。
2011_0406knutenki0018.jpg
もう一枚。
モノ盤の傑作「チャールスマクファーソン/コンアルマ」を聴きました。
6384〜相変わらずサックスが出てきます。ドラムのハイハット周りの
粒たちも良くて、気持ちノってきます。
MC30は重心を低く。少々ベードラとベースに着目しすぎるきらいが感じられ、
つきぬけ感では、6384に軍配が上がるような。。

はてさて、気ままで稚拙な感想ですが、皆さんはどう感じられるのでしょうか〜