DENON DCD-1650RE

7年使い込んだマランツのCDプレイヤーが
音とびとノイズがひどくなり、そろそろ
交換時期と覚悟しまして、ここ半年くらい
後継機はどれにしようかと思案していました。
まず頭に浮かんだのがLINN CD-12!
生産終了からしばらく経ちますが、今だに
80万円前後をウロウロしているモンスター。
いまだににスゴイ人気です。
もう一台はスチューダー。これまた生産中止から10年以上
経つというのに、50万円代ウロウロと大したシロモノで
ございます。はぁ〜出るのはため息ばかりナリ。
「清水ジャンプ」もよぎりましたが
私の中では、光学製品で電子部品のかたまりのCDプレイヤーは
日進月歩の流れで、最新のものが最高のものという認識が
あり、いくら素晴らしい音質と言われても、おおよそ
10年前のCDプレイヤーを選択する冒険はできませんでした、、
土俵際のこったのこった〜


そこで最新のもので、評価もデザインも(価格もお手ごろ)よい
ものはなんだろうと調べたところ、
昨年登場して以来ず〜っと好評価を続けている
DENON DCD-1650REに白羽の矢を立てました。
デザインこそどうってことなく面白みがない
フツー(かえって特徴がないので、あきがこないかも)
ですが、スーパーオーディオ再生に長けて
いまどき重要な、DACとしての評価もすこぶる高い。
何よりUSB端子などもフロントに装備されているので、
お客さんがお持ちのIPOD、携帯プレイヤーの音源を
再生できるので、話の裾野が広がるかも〜という
思いも選択のひとつになりました。
コレに決心してからふた月ほど経ち(希望価格に
落ちるのを待っていました)
昨日ついに雨ふりにやってきました。


箱を開封する瞬間は、何度やっても嬉しい楽しい。
クリスマスプレゼント気分。いつまでたっても
このワクワク感は変わりません。

そして御大の登場!

削りだしのアルミのようなリモコンは
結構好みでした。

K山さんに貸していただいたオーディオラックと
大理石!なかなかいい様子です。

こけらおとしです。
迷いましたが
最初の一枚は
やっぱりコレ!一番好きなボーカルアルバムにしました。
「コズマ・オルシ」
聞きなれないどこかオドロオドシイ名前ですが
本人いたってかわいらしい女性。
ハンガリーの方ゆえのもの。
ジャケットも素晴らしい。
オリジナルを中心とした選曲は
どれもこれもアレンジも良くて聞き惚れしてしまうほど。
「Save Your Love For Me」
スタンダードナンバーからスタート。
この曲、歌詞、メロディともに大がつくほど好きな一曲ですが
コズマ・オルシが歌うと心の中にまで切なさが忍び込むように
感じます。。私のベスト。
雨ふりで聴きなれた曲でしたが、
ぜんぜん違う音になって流れ出しました。
初音のピアノがタイトでありながら決して硬質無機質ではありません。
何より驚いたのはボーカルの広がり!
もともとボーカルが得意なメトロゴンですが、
より忠実に、ため息のかすれもしっかり聞き取れ、
バーチャルな音作りではなく、生々しいかぎりです。
レコード再生に似たものも感じます。

楽器の特製〜たとえばドラムのどの部分を叩いているとか、
ピアノのタッチの強弱などはくっきり伝わってくるのに対し、
声に関してはぬくもりも感じる、吐息も伝わってくる。


今までLE15のランサロイエッジが動きすぎて、
ボワーンとした丸いしまりのない音になることをいやがって、
押さえ込むことばかり考えていましたが、
このCDプレイヤーはお構いなしにランサロイエッジを震わせて
くれます。
しかもいい塩梅の揺り動かしで
声や楽器本来の温度をカンジさせてくれる。。。
メトロゴンが溌剌朗々と歌っています。
本来のあるべき能力性能を開放したみたいです。
私は圧政を敷く暴君だったかも?


PS
今日はディフェンダーで聴いているSDカードを、
繋いでみました。
WAVで取り込んでいますが、こんなにも艶っぽく
メリハリくっきり再生するんだ!
佐藤奈々子南佳孝の曲ってこんなだっけ。
もう、聴いていて楽しくってしょーがないです。
いろいろ聴きなおしてみたい。
録音が悪いなぁと感じたものは、
1650REでもやっぱり
よろしくない印象でした。
SACDのレポートはまた今度にします。